大伴家持「春愁三首」について

 万葉集には絶唱と称されるほどの名歌がいくつかある。近代歌壇が写実主義を重んじ、万葉集を理想として崇拝するなかで評価され、現代の研究者の修正を経ながらもなお人口に膾炙している。ここにあげる大伴家持の三首も歌人たちに好まれ…More

「春日野の 友鶯の 鳴き別れ」(万1890)歌

 次の歌は、万葉集巻十、春の相聞としてあげられる七首の最初の歌である。柿本人麻呂歌集の歌とされる。 文字の異同に、「春日野」は類聚古集などに「春山野」とあり、「友鴬」は西本願寺本などに「犬鴬」とあるのを類聚古集により改め…More